「ひき逃げが増えたのは飲酒運転が厳罰化して逃げ得になったから」というのは本当か?
飲酒運転事故は減っている
連日のように飲酒運転事故のニュースが続き、さらなる厳罰化を求める声が高まっているように感じる。だが本当に飲酒運転事故は増えているだろうか? 次の記事でそれは「警察の情報操作」であることが看破されている。
情報というものは、それを出した人間に都合良く出来ている。これは古今東西、間違いのないことである。
飲酒運転による事故はそんなに増えているのか。これについて警察庁の交通事故統計(2005年)は、「飲酒運転による交通事故が大幅に減少した」としている。
ところが8月末の交通事故統計では、昨年同期に比べて飲酒運転による死亡事故が、たった9件(1.9%)増えたことをもって「飲酒運転による死亡事故は増加」したと発表し、各社はこれを根拠に「飲酒運転死亡事故が増えている」と報じた。要するに、警察庁の取り締まりキャンペーンに都合のいいように操作された数字をそのまま出しているのである。
逃げ得だからひき逃げが増えた?
酒飲んで人をはねた。このままだと「危険運転致死傷罪」で最高20年の懲役。でも逃げて酔いを覚ましてから出頭すれば「業務上過失致死傷罪」で5年。だったら逃げた方がいい。
つまり「逃げ得だからひき逃げが増えた」。ってのをテレビなどで見たことがあるよね? 結論からいうと「ウソ」なんだな。えー、ウソー? だってWikipediaでもこんな風に書いてるよ?
あら、本当だね。でも「増えている」って言うけどソースは? ソースも無しに増えてるって言われてもなぁ。じゃあソースにあたってみようね。
2001年の危険運転致死傷罪の導入など飲酒運転による事故への罰則が強化されているに対し、ひき逃げの罰則が比較的軽いままであるため、事故後に一度逃走して、酔いを覚ました後に出頭する、あるいは再度飲酒して事故前の飲酒の立証を防ぐといった「逃げ得」と呼ばれるケースが増えている。
平成16年版 犯罪白書 危険運転致死傷・交通関係業過の検挙人員の推移
http://hakusyo1.moj.go.jp/nss/list_body?NSS_BKID=48&HLANG=&NSS_POS=14
ほら! 平成12年から急増してるやん! うんうん、そうだね。じゃあ危険運転致死傷罪が導入されたのはいつだっけ?
平成13年12月25日、実質平成14年からだ。
平成13年法律第138号をもって刑法の一部が改正され,危険運転致死傷罪が新設され,平成13年12月25日から施行されました。
逃げ得になったのは平成14年からなのに、なんで平成12年からひき逃げが増えてんの?
元ソースに当たる。これが基本。
どう? ちょっと驚いたでしょ? 今まで何となく「そうなのか」って思ってたでしょ? つまりね、
世論なんてものは、情報操作でどうにでもなるのさ。
いいように操られたくなかったら、元ソースに当たる。これが絶対条件。
おまけ:酒気帯びにならない酒量は缶ビール1本
飲酒運転はダメですが、一滴も飲んじゃダメって訳じゃありません。じゃあ、どのくらいなら大丈夫かというと、「350ml缶ビール1本」くらいです。
どうしても断れないときは「1杯だけ」にしときましょう。
こういうのはまっつぁんが得意なんだけど…
って思ってみてたら、思いっきりかぶってるし!
最近更新無くて寂しかったんですが、毎週更新で連載が始まる模様。これは見逃せないです。要アンテナですよ!