新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

へたれの『ニューヨークへ逝きたいかあ!』〜その弐〜

遂にその日が来た。といっても、僕らの気持ちは期待に胸躍るといった感じではなかった。

NYで吉野家

前日の友達(同行者)との電話

へたれ(僕、以下「へ」):「もしもし、明日出発ですけど、どうします?」
TERRAZI氏(以下「T」):「ああ、そうだったな。ところでNYでしたいことある?」
へ:「これといってしたいことないですね。NY何も知らんし。」
T:「だろ。ワシも知らん。ないんだよね〜。NYに行く意味が。しいて言えば、吉野屋に飯食いに行くくらいか。」
へ:「吉野屋?」
T:「おうよ。NYに吉野屋がオープンするらしい。それ食いに行くぞ。」

NYに行って食いたい物が吉野屋とは・・・。しかし、これといって行く意味をみいだせないのは確か。

T:「つか、既に行く気が萎えてきてんのね。NY、既に平和だし。」
へ:「期待薄ですね。ま、関空で待ってます。では。」

こんな感じだ。
ここで一緒に行く友達の紹介を簡単にしておこう。TERRAZI氏とは、僕が大学時代に知り合った人で、僕のPC師匠。いろんな意味で豪快な人である。ネットで有名な人で、彼が管理していたニュースサイトは、いろいろ物議を醸しサイト閉鎖後も2chなどで槍玉に挙げられていた。福岡在住。
とりあえず、これといった用事もない僕、荷物を詰め、いざ関空へ。空港へ着くとびっくり。手荷物検査が厳重になっていた。テロ対策とはいえ、不便さを感じる。

ドタキャン?

15時半、関空に着き、早速TERRAZI氏に電話。

へ:「関空着きましたよ。今どこらへんですか?」
T:「ああ、もう着いたの。早いねえ。もうそんな時間か。ワシ、今起きたとこ。」

僕の脳裏にぶっちぎりという言葉が浮かんだ。以前、彼はF1観戦(鈴鹿)当日に「頭痛いんだよね。来れんわ。」と、ドタキャンしやがった輩である。

へ:「ドタキャンモードですか(汗)?」
T:「へへへ。つか、お前着くの早過ぎ。チェックイン18時やろ。」
へ:「へ!?、そんな時間なんですか。あんた、16時くらいつったやん。」
T:「ん〜、だからそこら辺ちゃんと話そうと昨日思ったんだけどね。とりあえず、今から準備するわ。」

そういえば、この人はオーストラリアに来るときもパスポートを直前まで作っていなかった*1人だ。来るのか来ないのか五分五分とみたほうが賢明な気がする。只今、16時。彼は福岡からこちらに来るのだが、いくら空港までのアクセスが容易な福岡でも果たして間に合うのか?彼を待っている間、ドタキャンされた時の対応を考えていた。最悪、一人で出発だ。

関空

18時前、TERRAZI氏到着。いつもと変わらない表情でこちらに来る。そのまま航空チケットを受け取りに行く。丁度、他の参加者もチケットを受け取っていた。飛行機は19時出発。それまで時間があったのでぶらぶら関空を散策する。しかしこの関空、下手にでかい。ターミナルの大きさでは日本一だそうだ。人が少ないのもターミナルが広いからかな(笑)。
出発の腹ごしらえに寿司を食って、いざ出発ゲートへ。そこで奇妙な光景を目にする。ソファに10人ほどのアラブ系の人たちが座っており、その周りを警官らしき人たちが取り囲んでいた。これは何かあったのか? 近くにいたガードマンに聞いてみる。ガードマン曰く、「あの人たちは日本に働きに来た人たちで、今から国に帰るのだが、念の為にああやって警察が取り囲んで、最後に搭乗させる」のだそうだ。事実、僕らが最後だったのだが、その前にぞろぞろと警官らしき人たちの見守る中、飛行機に搭乗していった。どう見ても連行される囚人のようだ。アラブ系の人たちにしてみたらたまったものじゃないだろう。素晴らしき人種差別。
そして、ニューヨークへの13時間の長旅が始まった。
〜その参〜へ続く

*1:だって有効期間がもったいないやん