新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

著作権侵害幇助アーカイバ『WinRAR』と『Web割れ』の昔話

タイトルは演出です*1
「WinRARが無料!」とか言われても、大多数の人は「ハァ?何それ?」って反応だと思う。WinRARってのはWeb割れが主流だった2000年頃までよく使われたアーカイバ(圧縮ソフト)の一つだ。

特徴

  1. 画像や音声などのマルチメディア系ファイルの圧縮率が高い
    現在のように回線速度が高速でなかった当時、Warezにおいて圧縮率の高さは至上命題であった。特に人気ファイルである「エロ動画」はサイズが巨大で、いかにこれを圧縮するかが鍵だった。
  2. 分割書庫(マルチボリューム)対応
    p2p以前、Warezの舞台はFTPか無料Webスペースだった。例えばCD1枚640MBのファイルを、1アカウント当たり10MBのスペースだと64アカウントを取得し、分割しアップロードしたのである。このため、元ファイルをアップロードする「アップ職人」の他、アカウントを取りまくる「垢取り職人」、削除されたファイル・アカウントを再アップする「補完職人」などが存在した。
  3. リカバリレコードを付加することでダウンロードに失敗した書庫を修復可能
    当然ながらダウンロードに失敗することも多々あり、多少のエラーなら修復できるRARはWarezの救世主であった。

これらの長所から「Warez専用アーカイバ」としてWeb割れ時代で一世を風靡した。しかしWarezの舞台がp2pへ移行し、圧縮率においてもフリーソフトの『7-Zip*2や『DGCA』の台頭により、利用率は急激に下がっていると思われる。そもそもDVDのISOイメージがそのまま流通している現状では「圧縮」そのものに意味が無くなってきているのかもしれない。

今更無料化しても、誰も嬉しくない

つまりWinRARは「終わった」ソフトであって、今更無料化しても何のインパクトも無いのである。元々割れ専用

それにも関わらず、この祭っぷりは「とりあえずタダなんだから落としとけ!」ってことなのか、それとも私の知らぬところでWeb割は生き続けていると言うことなのか。後者だったら、こっそりURL教えてください(藁

*1:愛・蔵太さんの真似です

*2:普通のZIP形式でも7-Zipで圧縮するとも少し縮む