新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

YouTubeのアニメを高画質で見る方法

アニメを高画質で見たいなら簡単、本放送を見ればよい。当たり前だ。でも、アニメといえばテレビ東京。地方の者はその当たり前を実現することが困難だ。だからYouTubeのようなサービスが必要とされているわけである。
さて、YouTubeは確かにありがたいサービスなわけだが、画質に関してはかなり厳しい。最近のアニメはデジタル化が進み、セル画の制限が無くなったため、画質・奥行き・時間軸ともに高密度化が著しい。*1

YouTube - 涼宮ハルヒの憂鬱 OP 「冒険でしょでしょ?」
このようにYouTubeのような低ビットレート映像では派手にブロックノイズ*2が乗ってしまう。これを少しでもマシにしたいというのが、このエントリーである。折しも今日は七夕。派手に星が乱れ飛ぶ『涼宮ハルヒの憂鬱のオープニング』をサンプルにお話ししよう。*3

まずはダウンロード

よもやYouTubeをそのまま見ている人はいないと思うが、何はなくともローカルにダウンロードだ。色々な方法があるが、Video Downloaderを利用するのが楽だろう。私は↓のブックマークレットを使わせてもらっている。

ffdshow」をインストール

ネット動画を楽しむならffdshowは必須。以下のリンク先に詳しく説明してくれている。ありがたや。

GOM Playerで見る


動画デコードが最も軽いものの一つ「GOM Player」。韓国製だが日本語で使える。*4

環境設定から「映像效果」タブの「ブロック取り除き」と「ソフトに」を有効にする。程度は好みで。あまり強くするとぼやけた眠い画になってしまう。
なお、GOM Playerは破損したファイルでも強制的に再生できたり、ダウンロード中でも再生できる優れものだ。

MPCでみる


定番「Media Player Classic」。
ffdshow MPEG4 Decoder のプロパティから「ポストプロセッシング」を有効にする。処理の方法や強さは色々試して好みの画質を探すとよい。もっとスムーズにしたいなら「ぼかしとノイズリダクション」も。

後はお好みで


こうすることでVGAまで引き延ばしても、割とまともに見ることができるようになる。細かい設定は色々試してもらいたい。私はMPCの上の設定で見ることが多い。ダイアモンドトロン管で見ているので、あまりぼかす必要がないからだ。液晶ならもう少しソフトにした方が良いかも。GOMは軽くて良いのだが、フルスクリーンへの切り替えに失敗することがあるのと、画質が好みに合わないので、MPCをメイン、重い動画の時はGOMと使い分けている。こうして好きなソフトを好きなように使えるのがPCの良さだね。*5

もっとわかりやすいシーンで比較


これでもまだ、ブラウザで見る?

追記

とまぁ、いろんな方法の内の一つを紹介してみてみたわけですが、このエントリーに投げ銭をいただきました。ありがとうございます。
「見たい番組の存在は『放送後』に知ることが多い」わけですが、これはYouTubeにも当てはまります。「後で見よう」と思ってブックマークしておいたのに、いざ見ようと思ったら「This video has been removed at the request of copyright owner because its content was used without permission」なんていう文字列になってたりするわけです。はてブに「ダウンまでして見ない」ってコメントが結構ありますが、そういう人に限って見れなくなったときに「クレクレ君」になったりするんですよねぇ(笑)旬のものは旬の内に見る。できないならとりあえずダウンしとく、ってことです。

あとね、ダウンロードしたものはオーバーレイで表示できるからRadeonだと程好く輪郭強調が効いて見栄えがします。YouTube上だとオーバーレイじゃない。
trashcanさんのコメント@はてブ

そうそう。オーバーレイ表示ができるのも大きいですね。今時YouTube程度の再生が厳しい環境は少ないでしょうが、私のThinkpad s30(Pentium3 600MHz)のOpera9だと、ちょっと厳しいんですよ。


上はOpera9でYouTube標準で再生、下はMPCでブロックノイズ補正をかけXGAフルスクリーン再生した時のCPU使用率。Flash再生だと75%も持って行かれるのに、MPCなら25%程度で済んでいる。これはデカいなんてもんじゃない。また、Opera9のグラフで急激に下降・上昇しているのは、ストリーミング受信が間に合わなくて、コマ落ちしている状態。ローカル再生ならそんなことは起きない。貧弱な環境で少しでもマシな動画を見たければ、ローカル保存・メディアプレイヤーで再生が一番の方法なわけ。
私は常々「カネがないなら知恵を出せ、知恵がないなら汗をかけ」と思っている。お金があればDVDもほいほい買えるし、高性能PCや高速回線だって使える。でも貧乏人にそんなカネは無い。だったら知恵を出すか汗をかくかしかない。幸い私には、困難に直面した時に「何とかできないか?」と考える頭がある。「めんどくせー」で済まさない根性がある。だから貧乏でも何とかやってこれた。
カネは出したくない。知恵もない。めんどくせーから汗もかきたくない。「なんか面白いことねーかなー」と言って自分から面白いことをやろう、見つけようとはしない。涼宮ハルヒを見ても、それはモニターの向こうの話で、自分自身は退屈でつまらない毎日を消費することに甘受してる。そういう人に対して「家電がお似合いですよ」と言ったのかもしれないなぁ。

*1:このような映像はセル画では不可能ではないが、猛烈にコストがかかると思われる

*2:圧縮映像特有のモザイク状の四角いノイズ

*3:もちろんこじつけである

*4:おかしな日本語も多少あるが

*5:この記事を読んでまだWMPしか使わないような人は、PCより家電をお勧めする