新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

アンサンブル予報とは

現在の予報というのは、つまるところ「シミュレーション」なのです。観測をし、その初期値を計算式(モデルと呼びます)にぶち込み、計算した結果が予報です。ですから精度の高い予報には、精度の高い観測が必要です。ところが陸地では精度の高い観測も、海上では観測点が少なく、精度も低いものになります。この誤差が計算の誤差になり、予報の誤差になるわけです。
どうせ誤差があるのなら、初期値にばらつきを与えたものをそれぞれ計算させ、その結果の平均値をとってみる、というのが「アンサンブル予報」の手法です。計算機が速くなったおかげでできるようになった力技ですね。

黒い線が平均です。なんか絶望的な予想になってますorz この予想と、他の計算モデルとを組み合わせて検討した結果が、最終的な台風の進路予想ということになります。
より精度の高い予報を必要とするならば、より精度の高い観測と、より高速な計算機が必要ってことです。つまりはお金の問題ってことですね。少なくとも夜間に3時間も観測不能時間があるような、気象衛星を借りなければならないような現状は、早くなんとかしてほしいものです。
参考:http://www.kishou.go.jp/know/kisetsu_riyou/glossary/ensenble.html