新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

コンピュータで予想すれば「デジタル」なのか


 気象庁が全国のサクラ(ソメイヨシノ)の開花予想を発表するようになってから、今年で五十年。つぼみの重さで予想する“アナログ”から、各種データをもとにコンピューターで予想日をはじき出す“デジタル”に方法こそ変わったものの、予想的中を目指す努力は変わらない。サクラにちなんだイベントを開く自治体にとっては、予想日の正誤は重大な関心事。やきもきしながらサクラの開花を見守っている。(大地山隆)
 サクラの開花予想が始まったのは明治時代末ごろ。当時は各気象台が独自に調査を実施し、一般からの問い合わせがあった場合に、開花の「見通し」を提供するにとどまっていた。
 戦後、サクラの開花予想への需要が増えたことにともなって昭和二十六年、関東地方全域の開花予想が出された。三十年には現在と同様、沖縄と奄美地方を除く全国の予想が出るようになった。当時はサクラのつぼみの重さや降水量、気温を勘案して開花日を予想していた。だが、その後、冬の寒さや春先の気温が開花に大きく影響を与えることが分かったため、平成八年以降、現在の方法で開花予想が行われるようになった。
 サクラは前年夏ごろ、花のもととなる「花芽(かが)」を形成し、一度休眠する。花芽は冬の寒さにさらされて目を覚ます「休眠打破」という状態になった後、温度の上昇とともに成長する。一定の「成長量(=平均気温が一五度の一日で成長する量を一とする)」に達すると花が開く。
 気象庁では現在、過去五十年間の気温や開花日のデータをもとに、休眠打破後に成長を始める起算日を決定。起算日以降に予想される気温上昇を成長量に換算し、開花予想日を出す。例えば東京都心の場合、起算日から数えて平均気温一五度の日が一九・六日続くと開花する計算になる。
 開花予想が予想気温に基づいて出されるため、実際の開花日と一致しないこともしばしば。平成十四年の事態を受け、気象庁は実況気温のデータも取り込んで予想の精度を上げ、一週間ごとに修正できるよう開花予想回数も増やした。
 気象庁観測課で開花予想を担当する中村隆係長は、「年ごとの比較は難しいが、これまでの誤差はおおむね二、三日ぐらい。予想の方法自体を変えることはないが、近年誤差が大きくなっている地点では、データの見直しを行うこともある」と話している。
「アナログ」な新聞記者にとって、機械を使えば「デジタル」ということになるらしい。この記事はPCで入力しているだろうけど、するとこの記事は「デジタル」ってことになるのかな。
過去50年間の開花日のデータは、気象台の職員が毎日自分の足で公園まで行って、自分の目で観察した、50年間の蓄積なんだよ。この記者風に言えば、めっちゃアナログなの。サクラの開花に専従の人員なんか割けないから、出勤時、昼休み、夜勤者の出勤時、日勤者が帰るときとかに見て「まだまだだなぁ」とか「もう少し」とかやってんだよ。
第一、「花が開いている」という定義だって曖昧でしょ。だから「数輪」て言ってるのに、マスコミが「数輪って何輪だ」ってデジタル的に聞いてくるから、「5,6輪」になったんだ。「5,6輪」って言ってるのに、「五分咲きで開花なんですね」とか言う馬鹿もいたな。人の話聞いてんのか。
だいたい、開花「宣言」なんてしてないし。「サクラが咲きましたよー」っていう「お知らせ」なのよ。それをまぁ、一日に何度も問い合わせてきたり、「何時頃咲きますか?」とかいうのまでいたりして。「デジタル」なのはどっちだっての。
そりゃね、昼のニュースに載せたいってのはわかるよ。でも気温が上がるのは昼からなわけで、咲くのは午後からって、少し考えればわかるやん。そげん焦らんと、夕方のニュースでいいじゃない。
別に予報ってわけじゃないから、サクラの開花予想は誰がやってもいい。それこそマスコミや民間気象会社が「○○公園の開花は△日ごろ」とかやればいいのに。「重大な関心事」っていうならね。