新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

なぜ外れる!?梅雨の天気予報


普通は、西から東へ流れる偏西風に乗って雨雲も東へ移動します、しかし、梅雨のときは、これに梅雨前線に伴う南北の動きが加わり、雨雲の消長が激しくなります。これらの要因が重なって、天気予報の当たらない季節になります。
付け加えると、前線というのは発達中は活発に雨を降らせますが、消散中は逆に晴れることすらあります。クルマのエンジンが同じ5000回転で回っているとして、3000回転から上がっている時は加速しますが、7000回転から下がった時では減速します。これと似たような関係です。前線ではこの発達・消散が繰り返され、複雑な現象が起こっているのです。

今後、精度を高めるには、市町村の中で観測地点を増やし、市町村ごとに地域を熟知した気象予報士を置き、きめ細かな監視をすることが必要です。こうした態勢をとることで大雨の発生を予測し、災害を未然に防ぐことも可能となるのではないかと思います。さらに市町村ごとの天気解説が聞かれるようになると、もっと気象情報が身近に感じられ、防災意識も高まるのではないでしょうか。

前の記事でわかるように、気象庁はこの提言と逆の流れで進んでいます。的中率が70%もあれば十分と考えているのでしょう。精度を上げるにはお金がかかります。財政が破綻している状態で、利権もない分野にカネを出すほど、財務省は甘くない。「梅雨なんだから雨が降るのが当たり前」と言うことでしょう。