これが命の醍醐味なのだ

ここではσ（⌒ー⌒） の闘病日記をお見せ致します。
入院したのは初めてじゃないけれど今回は長く真剣な先の見えない毎日です。
同じ病気の方が読んで元気になってくれたらσ(⌒ー⌒) としてはとっても嬉しい♪
検査データが似てて落ち込んだりしないでね。
「白血病は治るから♪」ね？ね？ね？きゃははヾ(⌒▽⌒ )ノ彡☆
そしてメールがご無沙汰のお友達にも「なぁんだ。これでご無沙汰だったんだぁ」って
日々の闘いを見てもらえたら言い訳にできる・・・かな？（汗）（￣▽￣;）

これから紹介するのは、看護婦だった女性の闘病日記だ。4000文字を超える長文。出来るだけ短くしたかったが切れなかった。なぜ切れなかったのかは、読んでもらえればわかるだろう。

4月1日

４月だ。純粋に嬉しい。新しいページを作っているとわくわくする。今月はどんな月になるんだろうって(#/。＼#) 。
食事ができなくなったら動物である意味をなさない、とずっと言ってきた私だが、それは人としての穿った見方であるような気がしてきた。IVHといい経鼻栄養（鼻から流動食を注入）といい確かに尊厳はないかもしれないけれど、回復への過程では許容範囲であり大事な要因だ。
食するということには、味わうという意味も大事なウェイトを占める。味覚を感じ、咀嚼（そしゃく）し、感じる満腹感と充足感。目で楽しみ鼻で楽しみ五感で楽しむ。景色や伝わる想いにも似たような味わいをする。咀嚼は口ではなく脳だけれど。babyの到達していく基本的欲求は吸てつ（乳を吸う）から排泄にうつり快・不快の感知へと進化していく。母体内に在る時からそれは始まっており妊娠中のエコーで指をしゃぶっている吸てつ動作が確認されるのはまれではない。・・・・・・何が言いたいのか。うん。
兼ね備わった機能に私は甘んじている。今恵まれているこの身体の機能の残りを最大限に生かせる毎日にしたい、などと思ったのだ（回りくどいよ、ぉぃ。笑）両足あってこその足も片方しか動かなくともその片方を生かすべく力を込め続けよう。１本が２本分の意味を成す様に。片目が見えなければ見えない事を悲観をするのではなく、明暗だけわかるその世界で見えないあの子の心を知ろう。箱の中のようなここでの生活に夢を閉じ込めるのではなく、心を閉じ込めた彼女の叫びを感じよう。全ては前を向けば闘うことなく私の糧になり得るヒントであることばかり。
「やわらかいよね、いつも」・・・熱のせいじゃない私の体温を看護婦さんが愛しそうに感じてくれた。開く心がコンプレックスを払拭してくれるような、そんな気がした昼下がり。

4月6日

胸水bagには変わらず腐ったような体液が貯留する。本当に自分の体から出ているのだろうか、と思う。空気に触れると色が更に濃く変化する。看護師さんは何も言わないけれど、私の体からは癌患者特有の匂いが放たれているのだろう。風邪を引いたときに飲んだ抗生剤による尿の色や匂いに驚いたことはないだろうか。ぼんやりとしたけだるさの中で、自分の息が熱と臭気を帯びて自分の中の防衛反応がその匂いを本能的に嫌悪したことが誰しもあると思う。薬漬けと言うにはバチが当たるが、至れり尽くせりの医療の副産物は、様々な副作用として既に私の匂いを消すには余りある。

4月8日

どうしたものか声が完全に消失する。昨日の朝からほとんど出なかったのだが睡眠不足なのだと思い、あまり気にしてはいなかった。先生があちこち診てくれたけど何も異常はない。しかもCRPがマイナスなのに39度台の熱が各勤務帯で1度は出る。「体温計が壊れてるんじゃ？」と伝えると看護師さんは真剣な面持ちで交換してくれたが結果は同じ。・・・・知恵熱？！（違）♪☆ｷｬﾊﾊo(≧▽≦o) o(≧▽≦)o (o≧▽≦)oｷｬﾊﾊ☆♪
自分ではなんとなくわかっている。気持ちが揺れるとすぐ熱を出す私。自律神経が壊れているのかと思うくらいに。心配かけたくないので普通に大人しくしている。熱のせいで食事が摂れず、座薬で無理矢理解熱した時に、喉越しの良いものをなんとなく食べるが、味覚はもう苦味が強く、プリンの甘味も夢をくれない。味覚を想像しながら食べる食事を想像はつくだろうか？固形物は全てダンボールをむさぼっているかのような。私の舌は何も見かけは変わらない。けれど確実に変化を遂げている。

4月9日

心因的なものと即断した先生のすすめで心療内科へ。雑談に行くようなもんだ、と先生に言われたが私は口をつぐんでしまう。リラックスさせるのが上手な先生の話しよりも、隣で介助に付いている看護師のボールペンを意味もなくカチカチと言わせる音に意識は向かっていた。3色ボールペンなどをくるくると回す癖や、やたらと暇潰しにカチカチさせる癖のある看護師は多い。Drのデスクに上体を両腕で支え乗せ、カルテと患者を交互に覗き込むさまも自分の人間性を下げていることに気付いた方がいい。看護師は医師の命令に基づき手となり足となる事を許された特別な存在なのだ。

4月10日

身体がきしんでいる。痛いのは慣れているはずなのに冷汗が出る。叫んで痛みを逃してしまえたらどんなにいいだろう。痛みをこらえると身体が震える。痛いとつぶやくならば閉じ込めようとする。皮膚と血管が引っくり返るかのような濁音が身体の中に起きる。ぶつぶつとしたうめきは心にまでは及ばぬよう。私は両の腕で身を押さえる。痛み止めが増える。もうどれだけ増えたんだろう。脱力する痛覚。
看護師さんが渡してくれる体温計を2度も受け取り損なう(･･;)震える指は自分のものではないかのように不随意に動く時がある。こんな姿をさらしてまでも命を乞う自分がどうしようもなく空しくもどこか力強い。これが多分命の醍醐味なのだ。
例え文字の上だけの延長線上であっても私は笑顔を忘れない。進まなければ意味がない。私がここにいることで日々のささやかな支えであれるならそんなに幸せな事はない。

4月11日

大好きな言葉たちに朝の挨拶をする。PCを繋いだ時に必ず一通り読めないと読めるまで情緒不安定になるサイトがある。今、いつ視力がなくなってもいいように自分の中のHDに記憶させてるところ。でもそれがまた思い起こすと画面が同じでも視野が暗い。だから見えなくならないといいなと素直に思ってる。そんな場所を例え一方的でも作っておくといい。

5月16日

１日うるうる。起きては泣いて雨だから泣いて視界が悪くて泣いて書き込みしたいのに見にくくて断念して泣いてmail読んで泣いて昨日の分の更新して泣いて検査結果聞いて泣いてご飯吐いて泣いて体が痛くて泣いて息が苦しくて泣いてトイレに行こうとして転んで泣いてしばらく床に突っ伏して泣いて音楽聴いて泣いて夜が来て泣いて先生が来て泣いて診察して酸素だって言われて泣いて日記書きながら泣いている。眠ったらきっと涙が止まるから眠ることにする。音楽を聴けるほどな日。激しい頭痛が来なかったから多分今日は幸せな日。

5月17日

昨日の日記は非常に様々から不評で凹んでいる。甘える事は許されない事を感じる。今までの日記でこんな書き方をした事がなかったからと心配でmailをくれた方。そっと掲示板をフォントを大きく差し替えてくれた方。その思いやりに胸が一杯になってしまいました。本当に有難うございます。元気になってやるぅp(*^-^*)q 。
優しくされる事に慣れてしまいそうになるその時点で、対等の関係を一方的に断ち切る自分がいるのかもしれないと、いろんな面で反省。本当に昨日は自分でもどうしてしまったのだろうと思うくらいに涙が溢れてしまい。。(ﾉ_･｡)。ただそれだけの日を書いただけ。でも私はどこかで気持ちを汲んで欲しいとか涙の意味の違いを伝えたいずるい気持ちがある。平気や大丈夫も込めた強弱やカラ元気や鬱々としたそれぞれをどこかで匂わせたくて詰め込んでいるずるい奴。でも穏やかで前向きな気持ちの他にも激しく揺れ動く気持ちもあるし、こういう醜い気持ちも確かに存在してる。でも私のそれに偽りはどこにもないから、涙を流していたって真っ直ぐ向いてやるんだ。

5月18日

身体の痛みは音楽やmailに救われている。疼痛のコントロールって極めて主観的なものだから本人の気の持ちようが大幅な部分を占める。身を持ってわかる事ができると患者さんにも看護師に戻った時に反映できるというものだ。などと自分に言い聞かす。

5月19日

呼吸がすぐ苦しくなってしまうのは悔しい限り。何にもいらないから深呼吸できる青い空と時間が欲しい。閉じ込めた心のままに朝の乳白色と一緒に全て消えるんだ。大事にしているものはみんな消えてなくなっちゃうんだきっと。。（ﾉ_･｡)
身体は朽ちても腐っても私の覗いてる泉が濁らないように波風を立てないように穏やかに時が流れればいいのに。そう思いながらまだ私はこんな所で奥のヘドロを取り除くことができないでいる。胸の奥のほうにある言葉にできない気持ちみたいなものが人というものの源で。ほんの一瞬後すらもそいつが支配しているから逆らうことができない臭気みたいにそこにほら。

5月20日

うっひー！！(>_<)なんだよなんだよものが食べれない。でも元気っ♪p(*^-^*)q 味覚が苦くて舌の一部分もなんだか感覚が麻痺。あ。麻痺と言えばっ！左足の小指の壊死部分が落ちた。これで4本指だーヤクザだーわぁーいっ♪うひょー。この気分な時にしんどいにゃと思っていたけれど全然元気な自分がいる。なんつーこっちゃ。ん〜でもさでもさ。ふと疑問だったんだけど落ちた指ってやっぱ燃えるゴミで捨てるんだよね？ね？ね？|_･｡)
今日から飲み薬は消化を助ける胃薬だけにした。先生とそう決めた。現実を迎え撃つ。ばきゅ。あぃーん（違）♪☆ｷｬﾊﾊo(≧▽≦o) o(≧▽≦)o (o≧▽≦)oｷｬﾊﾊ☆♪痛み止めだけ座薬や頓服でもらってるけどね。目薬だとか。（それってサギ？え？サギかしら。うふふ。いいのらー。笑）
何かの偶然なんだけど同期や先輩からなんと今日だけで4人もの人から妊娠告白！きゃっほー♪ヽ(∇⌒ヽ)(ノ⌒∇）ノわぁい♪自分の事みたいに嬉しいよっ♪みんなみんなお大事にして下さいまし♪

5月21日

しんどいなー友達みんなみんなみんなに逢いたいなー。ρ(・・、)イジイジ。悪友からまたいーっぱい音源が(*￣m￣)聴きまくれってことねっ♪まかせろぃっのですとろーいっ♪♪(^_^)v
熱と痛みはどうしようもない寂寥感。そして自分の場所があんまりにも不確かでこんなにぐらぐらしてる事教えてくれてる。こんなに頭が痛くていいのかな・・・・。熱も下がんない。内臓が飛び出て来そうな鼓動。誰かと話したいよ。言葉を忘れてしまいそうだよ私。本当の自分もわかんなくなりそう。時々身体が震えて怖くなる。ぎゅうってしてよ。大丈夫だよって。ひとりじゃないよって。。（ﾉ_･｡)
あーやだやだ。欲が出る。いつも傍に居て欲しいって欲が出てしまう。優しさに溺れていく。これは甘えだ。甘えちゃいかぁーんっ♪進めないんだ前に。こんちきしょっ♪空がかすんで良く見えないのは私の心が腐っていて瞳が濁る罰を与えられたの？じゃあ息が苦しいのは何の罰？体がきしむのは何の罰？こんな俗っぽい感情を全て超えて、関わる全ての人に愛情を注げる女になりたいのに。たった一人を愛してずうっと変わらず笑っていたいのに。空を見上げれば生命なんてちっぽけなもので想いには果てがないこと貴方に教えたいのに。少し胸が重い。頭痛がおさまんない。んでもって頭ってどうしてこんなに重いのよ。朝から熱が40度に届きそう。指が冷たくて悪寒がする時はmailでも書くか（違）
TAKEさんhappybirthday♪♪お(^O^)め(^｡^)で(^O^)と(^o^)う(^｡^)♪ねぇホントはいくつ？(*￣m￣)退院決まりそうだねっ嬉しいねっ♪続くじょーっp(*^-^*)q えへ。

5月22日

20時17分 逝去 享年23歳。