新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

『魔女の宅急便』に見る、光と陰による心理描写

昨夜、番組改編期恒例のジブリアニメ『魔女の宅急便』をやっていた、と弥助のへたくそな歌混じりで聞いた。前回は2年前だったようだ。今回は、映画での光と陰の表現の話を少し。

海に浮かぶ時計塔のある街。キキはこんな街に住みたかったといい、この町に降りる事に決める。

初めての街に不安そうに降り立つキキ。「第一印象を大事にしなきゃ」

魔女が珍しいのか、まじまじと見つめる信号待ちの歩行者。

突然自己紹介を始め、ココに住まわせて欲しいと頭を下げるキキ。

「何この子」という感じの歩行者。信号が青に変わり、そそくさと去っていく。

都会の真ん中、一人ポツンと取り残されるキキ。彼女は陰に立っている。

トンボに「ナンパ」されるキキ。やはり影を歩いている。トンボには陽が当たっている。

ホテルにも泊まれず、公園で弁当を広げるが食欲はない。他の人々はみんな日なたにいるのに、キキだけが日陰にいる。

夕暮れ時、当てもなくトボトボと街をさまようキキ。やっぱり日陰だ。しかしその先にはオソノ夫婦のパン屋が夕日に照らされている。それは彼女にとって希望の光なのだ。