新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

地域防災リーダー育成へ実践講座


鹿児島県は2005年度、実践的な防災知識や技術を身に着けた「地域防災推進員」を養成する講座を始め、6月末開講する。地域でリーダー役を果たす“即戦力”の人材を育成することで、自主防災組織率の向上を図り、日ごろの防災活動を活性化させる狙い。
講座は、気象の基礎知識や災害のメカニズムなど12項目を延べ3日間かけて履修。地域の危険個所を調べて災害時の避難経路などをシミュレーションする図上演習、避難所の運営方法や応急救護措置といった実践的な内容を盛り込み、災害発生時の対処法の習得に力を入れる。
県は自主防災組織同士が連携する全県的な協議会も夏までに発足させる計画。各組織に意見交換してもらい、提言を県の施策に生かす考えだ。
県内の自主防災組織の組織率は45.5%(2004年10月現在)。九州平均は上回るが、全国平均の62.5%には届いていない。
警察や消防、自治体などの防災担当者がどれだけ努力しても、地元のことは地元の人間にはかなわない。誰かに頼るのではなく、自分たちの身は自分で守る、という意識が大事だ。
こういった組織は、どうしても定年を過ぎた年寄りが多くなる。若い連中を参加させるための方策が必要だろう。地域コミュニティの再構築あたりから考えねばならない。