新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

情報リテラシ

私が台風ブログのようなものをやってるのは、いろんな国のいろんな機関が、いろんな予想をやっていることを知ってもらいたいこと。そしてそれを並べてみて判断の材料にしてもらいたいと思っているから。インターネットで世界中の情報を見ることが出来る今、気象庁の予想一つだけってのは時代に合わないと思う。気象庁の予想が最もいいと思うけど、精度は悪くてももっと先の予想が知りたい人は米軍予想を利用する、といった使い分けができる方がいいに決まってる。
しかし多すぎる情報はかえって混乱を招くという考え方もある。実は鹿児島読売テレビが米軍の予想も使っているらしく、鹿児島地方気象台が困っているらしい。ここを見ているようなあなたは、情報を取捨選択し自分で判断する能力(情報リテラシ)を備えていると思う。だがテレビでしか情報を得ないような人は、その能力に著しく欠けるところがある。「米軍の予想」と断っているにもかかわらず、鹿児島地方気象台に問い合わせが来るのだ。IBMが出したプレスリリースを、窓の杜辺りが転載したのを見て、NECに問い合わせるくらいメチャクチャなことを平気でやる人が少なくないのだ。鹿児島読売テレビは、台風の影響を最も受ける鹿児島県民のために、少しでも役に立とうと米軍の予想を紹介したのだろう。しかし、こういうリテラシの低い人たちのために「めんどうなことになるなら、やめとこう」ということになる。
この気象ブログに関しても同じだ。頭の悪い人にゴチャゴチャ言われてまでやる気はない。コメントやトラックバックを禁止するという手もあるが、前のサイトもそうだったが、私はそれこそがブログの醍醐味だと考えているので、それを無くしてまで続けようとは思わない。今日のエントリなんて、コメント・トラックバックがあるからこそだもの。だが、手軽にコメントが出来ると、それがどのような事を招くかを考えない人を大量生産してしまうのも事実だ。
私は現在宮崎地方気象台に在籍しており、宮崎県の人は宮崎地方気象台のWebサイトさえ見れば、気象情報はバッチリ、という風にしたいと考えている。だが、様々な制約でそれが出来ないでいる。だからここで実験をさせてもらっているわけだ。焦らずじっくりやりたいが、これまた時間的な制約でそうもいっていられない。頭の痛いところである。