新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

鹿児島読売テレビによる米軍台風情報と情報処理能力



上が鹿児島読売テレビ(KYT)、下がJTWCのもの。日時が違うので全く同じではないが、KYTのものはメッシュで囲まれた警戒域がないのがわかると思う。この絵だと6日午前9時の円が警戒域だと勘違いしてしまう恐れが高い。JTWCの絵なら四国の人も注意喚起されるだろうが、KYTのものだと「全然関係ないよ」と思ってしまわないだろうか。
情報が適切に提供され、適切に利用されるのであれば、情報源は多い方がよいと私は考える。だが、KYTの画像の使い方は適切であるとは思えない。
JTWCのトップページには、以下のようにある。


JTWC products on this website are intended for use by U.S. government agencies. Please consult your national meteorological agency or the appropriate World Meteorological Organization Regional Specialized Meteorological Center for tropical cyclone products pertinent to your country, region and/or local area.
(JTWCサイトの製品はアメリカ政府機関向けのものです。台風に関する情報についてはあなたの国の気象機関にお尋ねください。)」
個人が自己責任において参考にする分には構わないだろうが、マスメディアがこのような形で提供するのは問題があるように思える。逆にマスメディアにすれば、需要があるから供給するわけで、気象庁はその需要を考慮すべきだろう。
精度が低くても先の予想を出すべきか、混乱の元になるから出さないべきか。難しい問題ではある。「2ちゃんねる」管理人ひろゆき氏の名言に「うそをうそと見抜けない人には難しい」があるが、これからの社会を生きるには、玉石混淆の情報の中から適切なものを見分ける能力が益々必要になっていくだろう。