新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

マグニチュード7と4の差は約3万倍


折りしも氏はその電波観測結果から、5月27日±4の間に、南関東圏でM7.2±0.5規模の地震が起る可能性があることなどを推測していたのであった。
http://epio.jpinfo.ne.jp/05news/1394.gif
http://www.zakzak.co.jp/top/2005_05/t2005052806.html
(中略)
奇しくも、串田氏のHP閉鎖発表から間もなく、昨日夜から今日未明にかけ、東京湾震源とする地震が5回続いた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20050601-00000414-yom-soci&kz=soci
もちろん、串田氏が推測した地震の規模とは異なるし、「一連の地震震源付近はフィリピン海プレートが陸側のプレートに潜り込んでいる場所で、これまでにもマグニチュード3〜4程度の地震が一定の割合で起きている」(上記記事)のだから、単なる偶然と考えて差し支えないのかもしれない。
 しかしながら、である。実に「立て続けに地震が発生したのは珍しい」。少なくとも素人目に見る限り、氏の観測した現象とまったく何の関係もないとも考え難い、というのが率直な印象である。
Wikipediaによると、「マグニチュード」の定義は以下のとおり

地震が発するエネルギーの大きさをE(単位:J(ジュール))、マグニチュードをMとすると

[log 10 E = 4.8 + 1.5 M]

という関係がある。(マグニチュードの計算に用いる対数は常用対数である。)このことから、マグニチュードが1増えるとエネルギーは101.5倍(およそ32倍)になる。
串田氏が推測したM7とM4だと、32倍の3乗=32768倍のエネルギーの差がある。3万倍も違って「的中」とか「関連がある」と思うのが普通の感覚だろうか。
また、関東エリアでの地震発生数は、M5から6クラスでは年間2,3回程度だが、M3から4クラスでは年2,3百回程度になる。つまり「関東エリアで10日以内にM3,4クラスの地震が起きる」という予想は、高確率で的中することになる。

最近一週間に起きたM3以上の震央分布

最近一週間に起きた関東・中部の震央分布
自由な発言ができるのがネットのいいところだが、最低限の用語の意味さえ理解せず、都合のいいソースだけ見て思いこみで文章を書くなら、その自由は「チラシの裏」に留めておくべきだろう。自戒したい。