新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

「さようなら、本屋さん」


福岡の職場に出入りしていた「ブックス古賀」は、さばける「古賀さん」でもっていた。例えば私がクルマが好きで、クルマ雑誌を注文する。配達の時に新車特集号が出てれば、それも持ってきて「いるやろ?」 みんなの好みを覚えていて、上手に本を薦めてくれた。アマゾンをはじめて使った時は「古賀さんみたい」と思った。雑誌を含む全ての本を5%引きで売ってくれた。多分反則なんだろうけど、個人商店が生き残るために必死の努力をして何が悪い。支払いはもちろん給料引き。お金が無くても本が買えた。
「古賀さん」は雇われ店員。だからホントは「古賀」という名前じゃない。結局最後まで彼女の名前を知ることはなかったけど、「古賀さん」以上の本屋さんは知らない。