新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

気象ブログによる「人間アメダスポイント」

「今、台風の目に入ってるみたいなんだけど。」
こんな電話を受けることがある。中には「さっきまで東よりの風だったのに、西に変わった」と詳細な情報を提供されることもある。これほど貴重なデータはない。気象衛星だ、アメダスだ、レーダーだ等と言っても、やはり最も信頼性の高い情報は、人間の眼による目視観測だからだ。
これをもっと積極的に活用する方法はないものだろうか。例えばあらかじめユーザー登録をしてもらった人に、規定のフォーマットに沿って更新してもらう。それをGISにぶち込んで、地図上に表示する。エラー(誤り)やノイズ(嫌がらせ)は、サンプル数が増えれば孤立点除去のアルゴリズムでリダクションできるだろう。
どのくらいの効果があるかは予想もつかないが、役に立つかどうかはさておき「おもしろい」と思うのだ。なぜ民放ができの悪い番組にするのかと言うと、まともな気象情報はおもしろくないからだ。じゃあ、どうすれば興味を引けるか。一つの方法として「参加型」にすることがあるだろう。気象ブログの狙いはそこだ。単なる受け手から参加者になることで興味を持つことができるし、気象や防災への意識も高まるのではないか。というのが私の発想。パソコン通信の時代から、台風ウォッチはあったし、2ちゃんねるでも「台風=コロッケ」というくらい、人気の1ジャンルとなっている。気象庁がやるのは無理かもしれないが、意欲ある民間気象気象会社がやってみてくれないものか。気象庁が出している情報を、ちょっと加工するだけで商売できるほど甘くはないだろう。気象情報というのは地域性があるので、グローバルメディアに向かないWebにおける、ローカル広告メディアとしての可能性もあると思うのだが。