女子が野球をするということ
どうすりゃいいのさ女子たちは? - みやきち日記
「女の子だけど野球がすきです」
↓
「大きくなったら野球のマネージャーになりたい」
↓
最初から選手になることへの諦めが刷り込まれてる
↓
それを突き破るには「名誉男」になるしかない
↓
ほんとにもう、どうすりゃいいのさ、女子たちは?
男のスポーツとされているものの場合、こういったケースは多いだろうね。選手を目指さずマネージャーになりたい、ってのも女子の処世術としては正しいのかもしれない。歪んでるけどね。
高校の三年間、男子と野球を続け、大学で女子野球を続ける 細見綾香
細見は小学5年のとき、弟の少年野球の練習を見に行き、「楽しそう」と思い加わった。
学校が終わると、家からグラブを持ち出して同じチームのメンバーと軟球を追いかけた。中学では野球部に入った。男子との体力差が出てきて、短距離走は一人取り残された。それでも厳しい練習は少なく、野球をすることが楽しかった。
だが、高校1年の夏合宿で、さっそく洗礼を受けた。個人ノックに、体ごとグラウンドにダイブを繰り返した。汗と涙で顔は泥だらけになった。終わると、達成感で泣きながら、ノックしてくれた監督に何度も頭を下げた。始めてから1時間ほどたっていた。
合宿所に戻り、着替えると、半ズボンから見える脚は赤紫色に変色していた。女子でも、特別扱いはされなかった。
いまや腕は男子と変わらない太さになった。Lサイズのワイシャツでも腕まくりができなくなった。日本高野連の規定で、女子の選手は高校野球の公式戦に出られない。夏の大会、試合前に吹奏楽部の奏でる音楽のなかシートノックを受けるのが、細見の夢だった。檀原潤一監督は言う。「30年近くやっていて、こんな意識の強い子は初めて。何でお前は女なんだとさえ思う」
asahi.com:〈乗り越えていま2〉 生まれて初めてのヒット - 第88回全国高校野球選手権大会
夏の大会に出られない細見のために檀原監督が用意した引退試合は、雨で流れた。細見はいまも、男子部員にまじり練習を続けている。
とまぁ、細見綾香さんの場合は、まさに「名誉男」になってがんばったわけだ。
その後、彼女は尚美学園大学の女子硬式野球部に二塁手(背番号からおそらくはレギュラー)でに入部し、昨年6月に行われたVenusリーグでは優勝している。「左ひざに負けない!」ってことはケガをしたのだろうか。
オチはない
結局のところ、女子が野球を続けられないのは「男女差別」などではなく、単純に競技人口の少なさから女子高校野球連盟の組織が弱いこと(加盟5校)、ひいては女子プロ野球リーグが無いことが、その原因だろう。では、何故競技人口が少ないのか。それは「硬式野球は女子には危ない」という考え方があるからだろう。硬式野球ってのはぶっちゃけ石を投げているようなもので、それが顔に当たる事だってある。女の子の親としては「せめてソフトボールくらいで」と思うのも仕方ない。これを「男女差別」と定義するなら、そうなのだろう。ワシにはよくわからない。
これらの障害を乗り越えて野球を続けても、事実上プロにはなれない。これでなお野球をしたいと考える者は、よほど野球が好きで強い意志がないとだめだろう。
それでもこの細見さんのように、実際に野球を続けている女子はいる。「どうすりゃいいのさ女子たちは?」に汎用的に通用する回答は無いが、「どうすりゃいいの、私は?」であれば、彼女の母が言った様に「自分のやりたいようにやりなさい」ってことではないだろうか。