へたれの『ニューヨークへ逝きたいかあ!』〜その四〜「驚きのNY」
窓からは、はるか彼方までネオン*1が輝くニューヨークの夜景が見えていた。夜にも関わらず、マンハッタン島は一目瞭然だった。ここで改めてニューヨークって世界最大の都市だなあって思った。今まで沢山の夜景を見てきたが、地平線の彼方までネオンが見えたのは初めてだ。ニューヨークまであともう少し。
トイレに驚く
しかし、ここまで来るのが大変だった。ダラスからの飛行機の中、僕は腹痛に襲われていた(泣)。たまらなかった。ずっと、オナラがしたくてたまらなかった*2。携帯の時計は切っているので時間が分からない(電源が入っていても日本時間になっているので、結局分からない)。もし分かっても、ダラス・ニューヨーク間の時差が分からなかったので、一体どれくらい乗っていたのかさっぱり分からない。不安と恐怖に襲われた5時間(後で計測)だった。
そんな感じだったので、到着後はすぐにトイレへ直行。さすがアメリカ。全てが大きい。トイレもそのひとつ。まず、ひとりひとりのスペースが広い。身障者用のトイレ程の広さだ。あれ?間違えたかなと一度外に出て確認したほどだ。これだけ広いと「余は満足じゃ」と言いたくなる。更に、立ち上がるのとほぼ同時に水が自動で流れた!ん〜、素晴らしい。やるじゃん、ニューヨーカー! よく外国人が日本に来てウォシュレットに驚くというが、逆に驚いてしまった。ただ、ドアの下の隙間が30cm以上開いているのは、やはり恥ずかしい。
JTBに驚く
空港出口には、何と現地のJTB係員が待っていた。確かこのツアーには添乗員が付かない筈だった。彼はしっかりした日本語(おそらく九州出身と思われる)で、必要事項を説明し、その後、ホテルまでバスで案内した。ホテルまでてっきり自分たちで行くものだと思っていた僕らにしてみれば(タクシーの値段とかも調べていた)ラッキーな出来事だ。(あとで日程表を見てみたら、ちゃんと「現地スタッフがホテルまで案内」と書いてあった。)バスの中で係員は、ニューヨークのさまざまなツアーへの申し込みを募っていた。さすがJTB、手抜かりはない。
ホテルに驚く
到着したホテルは、僕らの予想をはるかに上回る豪華な建物だった。僕らが予想していたホテルはバックパッカーに近い安宿だと思っていたのだ。だって、このホテルは「HOLIDAY INN」という名前で、普通バックパッカーに多い。名前がダサいくても、僕が今まで泊まったホテルで一番良い気がする。
現在、日付けが変わって午前0時半。確かに3泊5日の旅ではあるが、実質2日しかニューヨークにいられない。TERRAZI氏と相談し、これからの日程を立てる。僕らの目的は、テロのあった貿易センターしかないので、それを見られそうなツアーを探す。先ほどの現地スタッフが募集していたツアーに参加するのも良かったが、TERRAZI氏が別で調べたツアーの方が内容が良かったので、そちらに明日申し込むことにして、とりあえず外に出ることにした。
ニューヨークに驚く
このホテルは、立地条件も良かった。マンハッタンの中心地、タイムズスクウェアに近く、大通りに面している。ということで、早速タイムズスクウェアを目指す。目的は、その近くにあるらしい吉野屋を探すこと。外は思ったより寒くない。せっかく雪の舞い散るニューヨークを想像して南国育ちの僕なりに重装備で来たのに残念である。しかし、蒸気のでている道路・イエローキャブ・暖かくても寒さを感じるビル群・・・ここは間違いなくニューヨークである。
ホットドックに驚く
タイムズスクウェアに向かう途中で今回の目標が追加された。それは「イチローがヤンキースタジアムで食べていたホットドックは本当に美味しいのか?」というもの。*3確かテレビでイチローがヤンキースの選手から勧められて売店のホットドック(ヤンキースタジアムができた当時から変わらない味らしい)を食べて「美味しい!」と言っていた。しかし、これにはいささか疑問が残る。まず、欧米の食文化に対しての疑問。調味料に塩とケチャップしかない国の食べ物が果たして美味しいのか? 次に、昔イチローがナゴヤ球場に野球観戦に来ていた時、売店の焼きそばを美味しそうに食べていたこと。僕が覚えている範囲では、決して上手いといえる物ではない。どうも僕の中でイチローは「野球は天才だが、味覚はからっきし」というイメージが強い。これは試さねば!
そう言いながら歩いていると、目の前にホットドックを売っている屋台(というか売店)が見えた。そう、映画などでよく見るニューヨークに欠かせないあれだ。よく見ると、あちこちで売っている。僕らはあえて黒人がやっている屋台に行き、食べることにした。ヤンキースタジアム製ホットドックとの前哨戦だ。ひとつ2ドル(約250円)。見るからに美味そうに見えない。パンにソーセージを乗せ、それにケチャップとマスタードを掛けてあるだけ。そりゃ、ホットドックと言えばそんなものかもしれない。しかし、あまりにもそっけない、質素すぎる(涙)。*4ソーセージも焼きたての熱いものではなく、レンジで温めたであろう少しばかり熱を感じる物。勿論、パンは冷めている。こ、こんな物が2ドルもするのか!。マクドナルドが繁盛するはずだ。ん〜、ヤンキースタジアム製ホットドックにも期待が持てんな。
タイムズ・スクウェアに驚く
そうこうするうちに目的のタイムズ・スクウェアが見えてきた。ここが中心地と言わんばかりにやたらとネオンが眩しい。ここに来て思ったのだが、そういえば、ここ以外広告の看板が見当たらない。ここだけが日本に似ている。近くにはパチンコ屋を思わせるような眩しいビルもあるし。とりあえず、タイムズスクウェア周辺をぶらぶらし、帰ることにした。吉野屋は、見つからなかった。夜中であるし、地理にも疎い。