新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

誰にも言えないことをネットで検索するということ


AOLが先ごろ立ち上げた研究サイト「AOL Research」で使用するツールの中に、ユーザー65万8000人分の無作為に選択された検索ログが含まれていた。
例えば、ある検索ログでは、「近親相姦の被害に遭った事実を家族に打ち明ける方法」「Casey Middle School」「うつ病の外科的救済法」「自殺未遂後に受けられるか」などのキーワードが一連のデータとして表示された。
日頃、過剰なプライバシー保護論者に対し「お前のプライバシーになんて、なんの価値もないよ」と言っている私だが、これはひどい。AOLなんて使わないからと、対岸の火事と思ってはいけない。Googleなどの他の検索エンジンでもログイン状態で検索すればログは残るからだ。この事件から教訓として学ぶべきだ。
本当に誰にも知られたくない事を検索するときは、以下の条件を全て満たすことが望ましいだろう。

  • ログアウトする
  • クッキーもオフ
  • リファラもオフ
  • 匿名プロキシ経由でアクセス
  • 個人が特定されるキーワードを用いない

Operaならば比較的簡単に切り替えることができるが、IEの場合はかなり面倒で、しかもJwordのような極悪スパイウェアが入り込んでいるケースも多い。プライバシーが気になるならば、今すぐIEの使用を中止した方が良いだろう。
それにしても「近親相姦の被害に遭った事実を家族に打ち明ける方法」を検索した時の女の子*1の気持ちを考えると、たまらなくなる。もし加害者が父親だったら、それは即、家庭崩壊に繋がる。もちろん母も傷つける。家族を守るために「自分さえ黙っていれば」と思ってしまうのも無理はない。彼女の「答え」をAOLはクエリーできたのだろうか。
エロものの定番ジャンルである「近親相姦」だが、実際にやってしまうと全ての人間を不幸にしてしまう、恐ろしい罪なのだな、と改めて感じた。

*1:男の子かもしれないけど