新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

ビラまきは計画的に


韓国・ソウル市の漢江市民公園で24日午後、小さな気球が飛来し、北朝鮮金正日総書記を批判する約3000枚のビラが付近に散乱した。警察まで出動する騒ぎとなったが、韓国の団体が北朝鮮へ向け飛ばしたものが、逆に南側へ飛んできたものと25日に判明した。
ビラは「金日成(故主席)は金正日が暗殺した」「金正日の女たち」などと書かれた7種類。韓国に亡命した北朝鮮脱出住民らがつくる「北韓民主化運動本部」が作成。紙質が悪かったことなどから、韓国マスコミは一時、北朝鮮内の反政府団体が飛ばしたのではないかなどと報じていた。
同本部は03年から40回にわたり計100万枚のビラを北朝鮮側へ送っていた。今回は24日に北朝鮮に近い韓国・江原道から5つの小気球にそれぞれ1万枚のビラを付けて飛ばしたが、そのうちの1つが南へ飛来した。
気球を飛ばすときに綿密な計画が必要であることは「風船おじさん」こと鈴木嘉和氏が身をもって示してくれたため、日本では多くの人が知っている。

日本航空館「風船おじさん」より
北韓民主化運動本部」はどうだったのだろうか。当日の高層天気図から検証してみる。

850hpa(上空約1500m) 北の風5m

700hpa(上空約3000m)北西の風10m
風の息づかいを感じていれば、事前に気配があったはずだ
参考:Wikipedia「風船爆弾」