新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

環境の変化に合わせての進化こそが次世代への絶対条件

前回の話:全文配信アンテナ・RSSは「恥ずかしい」ものか?
うーん、まさか「広告カット」の話が出てくるとは思わなかった。旧態依然とした広告モデルは「時代遅れ」、正確には「時代遅れになりつつある」のは誰の目にも明らかだとばかり思っていた。


問題のサイトは記事の全文に加えて外部へのハイパーリンクまで再現することで記事を丸ごと複製しておきながら、deblogさんのおっしゃるところの二次加工で著作者の収入になる広告を勝手に切り捨て、著作者ではない誰かの収入になる広告を掲載しています。
(中略)
いずれにしてもdeblogさんのように最初から広告が切り捨てられた状態で読む人にとっては元の記事に著作者の収入になる広告が付いていたかどうかなんてどうでもよいことなのですね。
うん、確かに元記事の広告カットしといて自分の広告入れちゃうってのはどうよと思う。そうそう、ishinaoさんの『blogmap』での「ちゃっかりRSS」騒動なんてのもあったなぁ。
広告カットをローカルでやるか、誰かが代わりにやってくれるかの差ってどのくらいあるんだろうか。鎌田さんの言うとおり、私はOperaとそれをサポートする人たちのおかげで、殆どの広告や鬱陶しいアクセス解析とは無縁でいる。多分FirefoxIEコンポーネントブラウザにも同等の機能があるだろうから、広告なんて見ているのは素のIEをそのまま使っているような、いろんな意味での「弱者」だけと思ってた。違うの?
元々広告モデルそのものが、ある意味での「弱者」を対象としたものでしょ? 普通は欲しいものがあって、それをネットや店で調べて、それから買うもんじゃないの?
そういった「弱者」を救済しているのが、IEのセキュリティ機能だったり広告カットの仕組みだったりするんじゃないのかな? まぁ「弱者」から搾取した資源で成り立つモデルってのは世を問わず王道だろうから、搾取されたくなければ「弱者」で無くなるしかないんだけど。
現状として広告モデルが支えているものは大きいし、便利な技術だからといってそれを破壊していいのか?って問われたら、それも困るなぁとは思う。だけどもうそこに来ちゃってるわけで、今から規制とか保護とか言ったって、屁の突っ張りにもならないと思う。
CDリッピングが簡単にできるようになったり、MP3やNapstarみたいな既存の音楽ビジネスモデルを脅かすものが出てきて、時代の流れを読めなかった人たちはそれを「ユーザーの利便性」を侵してまで規制しようとした。結果CCCDATRAC3がどうなったかは誰もが知っている。そして新しい技術をうまく取りいれて「ユーザーの利便性」を図ったアップルだけが生き残った。Operaだって広告付きだったけど、Googleとの連携などで広告無しになった。
キーワードは「利便性」。沢山のサイトをいちいち見て回る不便を強制するなんて、技術者がやることではない。利便性を考えないようなサービスは、遅かれ早かれ滅びるに決まっている。生き残るためには、時代に対応し進化し続けること。これしかない。今は受け手に便利な技術の進化が送り手側のそれを上回っているようなので、送り手側も頑張らないといけないんだけど、なんかいいアイデアないのかなぁ。

「無料」なのは無料である仕組みがあるから


地上波民放の放送は、無料放送である。広告主を経由して最終的には視聴者がお金を払っているという理屈は、テレビを見る時にわざわざ意識されることがないのが現実である。
(中略)
 無料のものであるならば、少々のことは勝手に行っても文句を言われる筋合いはないと考えられる気持ちも分からないではない。しかし、それは誤解である。何気なくテレビを見ている視聴者は余計なことを考える必要はないが、それを使って新たな利便性を提供しようと考えるのならば、あくまでも「無料」で提供される仕組みについては、きちんと理解しておくべきだろう。
多分、鎌田さんの言われているのは、こういったことだと思う。私もこれは正しいと思うし、鎌田さんも間違ってると思ってない。が、正しいものが何の変化もなく、ずっと正しくいられるわけではない。時代の変化に伴って「仕組み」も進化しなければならない。技術的も制度的にもね。ってのが私の言ってること。両者は相反するものではないよね。
はてぶのみなさん、コメントありがとう。「セーフだアウトだ」って話はわかりやすいんだけど、その基準となるルールそのものが変化しているんだよね。