新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

忘年会1件目

昨日は職場の火山班の忘年会。同じ職場にいるのに部署が違うとなかなか交流がない。用が無くても出来るだけウロウロするようにしているし、飲み会にも時間が許せば参加させてもらっている。
ただの飲み会ではつまらないということで、昼の部は山登り、下山後に露天風呂で汗と疲れを洗い流し、夜の部はワシントンホテル16階に再び「登山」、飲み会ということになった。

開聞岳登山

(注:とても写真を撮るような余裕がなかったので、写真は全て開聞岳(かいもんだけ)山行報告のリンク先からです)

開聞岳かいもんだけ)は薩摩半島の南の先っぽにある標高924mの休火山。登山道が整備されていて、「小学生でも登れる」と聞いて参加を決めた。登山靴とか何も持っていないので、靴・ジャンパー・ザック・ストックを借りる。これと着替えのシャツ、コンビニで買ったおにぎりと水1リットルを詰め込んで出発。

ここから登り始める。あんなとこまでのぼるんか?
山頂まで2時間ちょっとはいえ、普段平地すら2時間も歩くことはない私にとっては非常にしんどい行程だった。

こんな場所もある

途中から私がパーティの先頭になり、私のペースに合わせて登ることになった。正直、のろすぎてつまらなかったり、逆に疲れてしまうのはないかと思ったが、かえってそのおかげで仕事の時のように時間を気にせず、のんびり山や景色を楽しみながら登れて、とても楽しかったらしい。私の方はもう必死で、とても楽しむことはできなかったのだが。
山頂には絶景が広がっていた。



東は錦江湾と、西は東シナ海、近くには池田湖、360度の無限パノラマ。あまり視程が良くなかったので屋久島までは見えなかったが、薩摩硫黄島まで眺望することが出来た。
「よくがんばったねー、湯気が出てるよ?」とねぎらいの言葉をかけられた。湯気は大げさだろーと思ったら、ホントに体中からもうもうと出ていた。デブはエネルギーを無駄に消費していることがよくわかった(笑)既に自分で持ってきた1リットルは飲んでしまい、楽勝で殆ど水を飲んでない人に分けてもらった。
隊長が「探検隊?」と思うような巨大ザックから、1.5リットルの水パック、コンロ、普通のヤカン、普通のコーヒードリッパーとポット(もちろんガラス製)を取り出し、コーヒーを煎れ始めた。まさか山のてっぺんでレギュラーコーヒーを飲めるとは。というか、この人は何者だ?(笑)曰く「キツい思いして楽しみがないとつまらないじゃない? コーヒー、最高やろ?」
1時間ほど休憩して下山開始。下りはもちろん楽だが、ケガをするのは下りの時の方が多いと言うことで、意識的にスローペースに。おかげで登りでは楽しめなかった景観を満喫しながらの下山が出来た。アスファルトの道まで戻ってきた時点で、膝がガクガク。もう一歩も歩きたくない。

山川ヘルシーランド露天風呂


下山後、近くの露天風呂で汗を洗い流す。この露天風呂、まさに絶景。見渡す限りの海。肩まで浸かると視界全部がまるで海。そしてそびえる開聞岳。これで500円。最近はスーパー銭湯のようにアレコレと色々な風呂が楽しめるものが主流だが、ここはこの露天風呂と洗い場しかない。この「他に何か必要ですか?」と言わんばかりのすがすがしさ。最高である。

ワシントンホテル「ガスライト」

鹿児島市内に戻って、ワシントンホテル16階の「ガスライト」で会食。幹事の嫁の兄が働いているそうで、とてもリーズナブルに豪華な食事を楽しむことが出来た。私のようなど素人でも登山を楽しむことが出来たことがとても嬉しかったらしく、もう次の山の話とか「登山部を作ろう!」とかで盛り上がった。

疲労の中で感じたこと

私がなぜこの登山に参加したかというと、私が登山をするなんてこういう機会でもないと、絶対にないからだ。もちろん足手まといになるのではないかとか不安はあった。「大丈夫?」と心配もされた。正直、途中でギブアップしようとも考えたが、みんなに励まされてなんとか登り切ることが出来た。私もキツかったけど楽しめたし、みんなも余裕を持って楽しめた。一番弱い者に合わせて集団が行動するというのは、こういう事なのだなぁと感じた。私などは余裕が無くて先に先にと進むことばかりに気を取られがちだ。集団の中で自分が最も力を持っている時、ラッセル車のように先頭でグイグイ引っ張るリーダーになることも必要だが、登山パーティのしんがりのように、自分は20キロのザックを背負いながら、後ろから支え押し上げるのも大事だなぁ、とか思った。