バカ:明日は冷え込みますか?
ワシ:どちらですか?
バカ:宮崎市
ワシ:明日朝の最低気温は6度を予想しています。
バカ:冷え込むの?
ワシ:ですから、6度です。
バカ:寒いのかって聞いてんだ!
ワシ:6度を寒いと感じるかどうかは、個人差があるでしょう。前日との差でも変わります。前日は4.4度でした。
バカ:ふーん(ガチャ)
バカ:初日の出は見えますか?
ワシ:長期予報というのは、おおまかに暖かいとか、雨が多いとかいう傾向を予想したもので、
特定の日の特定の場所での天気を予想するのは現在の技術では不可能です。
バカ:ふーん(ガチャ)
(1分後)
バカ:元旦の天気は?
バカ:高千穂に雲海を見に行きたいんですが…
ワシ:(雲海が出るかどうかか。難しいけど、明日は出るんじゃないかな。)
バカ:一番よく見える場所はどこですか?
ワシ:(ワシは観光ガイドか?)
宮日:宮崎日日新聞論説員の○○ですが。昔に比べ空が青くない気がするんですが、どうお考えでしょうか?
ワシ:気象台では空の青さを観測していませんし、それを数量的に観測する手段もありません。よってお答えできません。
宮日:例えば排気ガスによる大気汚染とか…
ワシ:それは気象庁よりも環境省とかの方が専門だと思いますが。
宮日:気候の変化とか。例えば熱帯のスコールのような集中豪雨とか。熱帯モンスーンになってるんじゃないですか?
ワシ:気候の変化というのは時間的にも空間的にも大きなスケールで捉えるべきです。
宮崎地方気象台が持っているデータでお答えできるのは、平均気温が何度上がっている、といったことだけで、
それを元に気候の変化に言及するには材料が全く足りません。
気候のことはそれを専門で研究しているような機関にお聞きになるのがよろしいかと思います。
そもそも御社では、こういった即答しかねる質問を電話口で取材し、それをホイホイと新聞に載せるのですか?