新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

ハルヒEDスペシャル版 vs アイドルマスター(注意:画像大量)

偶然同時期に「アニメの女の子が踊る映像」を見た。

ハレ晴レユカイ」TV版スペシャルバージョン

TERRAZINEでも何度も素材にした『涼宮ハルヒの憂鬱』のエンディング「ハレ晴レユカイ スペシャルバージョン」Suimaさんのとこで知り、Stage6で見た。

ファンには嬉しいプレゼントかもしれないが、どうもピンと来ない。賞味期限切れの感が強い。Suimaさんは「動きが細かすぎ?」と違和感を感じたようだが、ワシは逆に「動きが荒いなぁ」と感じた。この違和感は何なのだろうか。

THE iDOLM@STER

で、今日、『また君か。』で、『アイドルマスター』を知る。時々「アイマス」という略語が耳に入り、気になっていたのだが、これのことだったのか。

すばらしい。ギャルの皮をかぶったシェーダーモンスター。360 で見ることのできる最高水準の power demo のひとつと言ってよいだろう。それが D4 で 60fps で動く。

との絶賛で、これは見なければと公式ページ動画を見る。確かにすごい。が、画質が悪く、これでは評価できないので、やはりStage6を検索。たくさん上がっている中から60fpsでエンコードされたものを見てみる。

なんだこの滑らかさは。先のハルヒが急激に色あせてしまった。これが現在のゲーム機の実力なのか。これは640x360に縮小しているが、本物は倍の1280x720らしい。それをリアルタイムレンダリングできるのか。すごい時代になったものだ。

ハルヒxアイマス スクリーンショット比較

先ほどの「違和感」の正体を探るため、1コマずつのキャプチャー画像で比較してみることにする。素材にしたのは「キャラクターがターン」するカット。ダイナミックな動きが良くわかるだろうと考えた。
画像ファイル大量(101枚)のため、閲覧には注意。OperaならF11のOpera ShowによりPageUpDownでいい感じに見れる。*1
IEFirefoxでもTABキーでパラパラマンガできるようにした。id:minus774からの要望。「バーカバーカ、見たかったらOpera使え、べんべろべー」とかでも良かったが、んなことはしない。「ホントは見れるのに、わざと見られなくされる」歯がゆさはOperaユーザーなら全員感じていることだからね。Operaなら「A」な

ハレ晴レユカイ スペシャルバージョン」

59秒ごろからの「♪捕まえてみーてー」のカット

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「Here we go!!」

曲の最後、2分4秒ごろからの「♪GO!!!!」のカット

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

勝負は時間的解像度向上

16コマ対85コマと、数字的には『ハルヒ』にとっては見るも無残な比較結果となった。アイマスが「アニメ」なら、ハルヒは「パラパラマンガ」と言った所だろうか。つまり、「ダイナミックで細かい動き」なのにフレーム数が足りず、動きに追いついていないのが、「違和感」の原因だったのだ。
もちろんハルヒはテレビアニメで30fpsだし、60fpsのXBOX360とは倍の差がある。同じターンでも、ハルヒのアップテンポでクイックターンと、アイマスのゆっくりとしたターンでは当然コマ数が違う。しかし理屈ぬきに見るだけでこの差はわかる。地デジが始まり、これからハイビジョン放送が普及していくだろうが、解像度そのものの向上はもちろん、時間的解像度の向上(60fpsプログレッシブ)はリミテッド(コマ抜き)アニメ業界にとって福音となるのだろうか。
昔、120fps*2の映像を見ることができる実験シアターで「暴走列車*3」とか言うタイトルの映像を見た。何のことは無い、普通に撮影した映像を早回ししているだけなのだが、普通の早回しと違い、コマを飛ばさない。つまり時間密度が倍になっているわけだが、これが異常にリアリティがある。例えばクルマから撮影した映像を倍速で早回ししても、恐怖を感じることは無いだろう。「これは早回しだ」と頭が認識するからだ。しかし、ノイズの無い120fps映像では、これを「現実」と勘違いしてしまうのだ。別に3Dでも、座席が動くわけでもないのに、観客は悲鳴を上げっぱなしだった。
奇しくも3Dアニメーションの歴史は『バーチャファイター2』というゲームから始まった。前作からの進化として「テクスチャーマッピング」がクローズアップされることが多いが、30から60へのフレーム数倍増も、リアリティとゲーム性を高めることになったのである。
ゲームやテレビは進化しつつあるが、時代に取り残されているのが映画だ。家庭で60fpsのハイデフ映像が当たり前になる時代に、24fpsのノイズ入りまくりで、1800円の商売がやっていけるとは思えない。デジタル配信・上映も増えているが、fpsの向上はされていくのだろうか。

追記:[これは痛い]絵コンテを見直してみたら…

Stage6にダンス完全版絵コンテに音を乗せた物が上がっている。


ま、まさか。そんなはず無いよな。
公式で確認してみる。
涼宮ハルヒの憂鬱ED振り付けコンテ(13/32)

orz

ロトスコープ

コメントで「ロトスコ」って知らない言葉が出てきたので調べてみたよ。


撮影済みのフィルムを紙に投射してトレースするための道具
なるほど。「プレスコ」ってのは耳をすませばの時に教えてもらってたけど、あれは「アフレコ」の逆で、音を先に録る手法だった。これは、画も実写で先にとって、それをトレースしちゃうんだ。
で、Wikipediaプレスコの項なんだけど、

アメリカのアニメーション映画では日本と逆に主にこのプレスコによる収録が採用されている。
プレスコによるアニメーション作成は声優による演技の幅を持たせる事が出来るため、表現の豊かさが得られると言われている。

ほえー。これはビックリ。だから日米であんなにも動きが違うんだね。

日本でアフレコが主に採用されている理由は、プレスコはアフレコと比較すると作成に時間がかかる事が多く、比較的短時間で大量の制作を強いられる環境からと声優の技術が高い(絵に上手くあわせられる。万が一絵が無くても指定通りの演技が可能である。)事から、一般的になっていると考えられる。

これなんだよね、声優さんがすごいのは。それとワシがアフレコしたときの声優さんたちは、声を出すだけじゃなくて、身振り手振りの演技もしていた。もちろんマイクから離れられないから、大きな動きは出来ないけど。普通の俳優さんと変わらないように見えたよ。

60/30/15/10fps比較

1秒ちょっとの短い映像なので、ダウンロードしてループ再生するとわかりやすいと思う。
30fpsでも十分滑らか。15fpsもまだなんとか大丈夫。10fpsになるとちょっと辛い。ハルヒクラスだとこれでは力不足だろう。
こうしてみると、いかにハルヒが15fpsという枠の中でがんばってるかがわかるね。

つーことで、これでおしまい。

やー、面白かった。いっぱいコメントありがとう。勉強になったよん。

*1:むしろOperaユーザー以外には嫌がらせだな

*2:だったと思う

*3:だったと思う