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ベンチからの転倒死と箱ブランコ裁判の共通点「人のせいにすりゃいいってレベルじゃねーぞ!(流行急激に収束中)」


 千葉市の市動物公園で1歳7カ月の男児がベンチの内側に転倒し、枯れ枝が頭に突き刺さって死亡した事故で、両親が千葉市に約5160万円の損害賠償を求めた訴訟の控訴審判決が14日、東京高裁であった。太田幸夫裁判長はベンチの安全性に問題はなかったと判断し、原告側請求の一部を認めて市に約1190万円の賠償支払いを命じた一審・千葉地裁判決を取り消す逆転判決を言い渡した。
 太田裁判長は「一般利用者を対象とした施設では、危険回避の措置を取りうる程度の範囲に保護者がいることが本来の用法だ」と述べた。
 一審判決はサークル状ベンチの内側に枯れ枝の混ざったツツジが植栽された点について「営造物の管理に瑕疵(かし)がある」とし、市に賠償を命じた。しかし、二審判決は「ベンチを本来の用法に従い使用する限り、ツツジの枝で負傷する危険性はない。枯れ枝で安全性を欠くこともない」と逆の判断をした。
なんつーかさ、「公共施設で事故にあったら、とりあえず謝罪と賠償を要求しとけ」って弁護士がそそのかしてんじゃねーの? 自分の不注意で子供を死なせてしまって凹んでいるところに「あなたが悪いんじゃない。悪いのはお役所の怠慢だ!」ってエライ先生から言われれば、そりゃー飛びつくわな。

身近な危険に対して鈍感で過保護な現代人

だいぶ前にも「箱ブランコ裁判」ってのがあったんだよ。

要約すると、公園の箱ブランコで遊んでいた娘が足を骨折した。調べてみたらそれまでに全国で25人の死亡事故が起きている。こんな危険な遊具が公園にあるなんて、とんでもない!撤去しろ! と、9歳の娘を原告にして訴訟を起こし、「箱ブランコ裁判を考える会」という名で出版活動までやった。

  • 1審の地裁では「市の安全策に手落ち」と主張が認められたものの、
  • 2審の高裁では「使用者本人も自らの危険を回避する責任を負う」として請求棄却
  • 最高裁に上告するものの棄却され、敗訴確定
  • でも、事なかれ主義のお役所や業界団体は、自主的に箱ブランコを撤去。全国の公園から箱ブランコが消えた

って流れで、もうデジャブっていうか、まんまなんだよね。だから言いたいことは言い尽くしてるけど、一言だけ、
誰も悪くない。悪かったのは運だけだよ。
あ、そそのかした弁護士だけは悪人かも。

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