新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

桜島 昭和火口付近で噴煙、60年ぶり

黒神河原から撮影した昭和火口付近(2006年6月4日16時25分)


 鹿児島地方気象台は4日、桜島南岳火口の東側約500メートルにある昭和火口(標高約800メートル)付近で、ごく少量の火山灰を含んだ噴煙を確認したとして、火山観測情報を発表した。火山性地震や微動、地殻活動に特段の変化はみられないという。
 同気象台によると、同火口付近での噴煙は、1946(昭和21)年の大噴火以降、記録がなく、60年ぶりの確認となる。
 京都大防災研究所火山活動研究センターが一般からの通報を受け、4日午後1時ごろ、高さ100−200メートルのごく少量の有色噴煙がときどき出ているのを確認。同気象台に連絡した。
 同日は視界が悪く同気象台の監視カメラで確認できなかったため、気象台職員が同4時ごろ、桜島黒神地区に入り調査。ごく少量の灰白色の噴煙が5−10分間隔で上がっているのを確認した。
 同気象台は昭和火口周辺で5月から噴気が若干増加している状態を把握していた。「とくにほかの火山活動に変化はないが、今後も注意深く見守りたい」としている。
 桜島の火山観測情報は2004年2月27日以来。