新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

全文配信アンテナ・RSSは「恥ずかしい」ものか?


http://i-know.jp/iteb/allというアンテナ(?)を発見して驚きました。それは対象のウェブサイトに新たに加えられた記事を丸ごとコピーした上に記事に含まれる外部へのハイパーリンクまで複製しており、結果そこにあるものは記事の無断転載となんら変わりません。(中略)他所様の最新の記事を機械的に丸ごとコピーして勝手に公開するなどという恥ずかしいことは私にはできません。
失礼な言い方かもしれないが、もはや鎌田さんのような感覚は「Web2.0」の今となっては時代遅れだと思う。文章を読むことにおいて、主導権は受け手側にある。配信されたものをどう読もうが勝手で、送り手が制限することはできない。送り手側の都合で「俺の文章を読みたければ、俺のサイトまで読みに来い」というのはわがままとされ、「公開中止」になったときなどは、無断転載しているページが重宝され、送り手側は「勝手に消した」とされるのが今の時代だと思う
私自身i-know.jpは重宝している。自分の読みやすいスタイルで文章を読むことができるからだ。私にとってブログの多くがフォントが小さく読みにくい。背景画像のせいで目がチカチカするページも少なくない。「文章を読むスピードを落とす為に意図的に読み難くしています」なんて理解不能な送り手もいる。
鎌田さんのページの場合は「黒バック」が私にとって読みにくいのと、職場からだとフィルタリングに引っかかって読むことができない理由でアンテナ経由で読むことが多い。直に読むときはOperaのユーザーCSS機能をつかって見やすくしている。もはやオリジナルサイトのデザインやCSSは「デフォルト」に過ぎない。大事なのは中身であって、それをどういう形で読むか、オリジナルページで読むか、アンテナやRSSで読むか、はたまたメールに転送して読むかは受け手の自由だ。
「それはローカルでやれよ。ネット上でやるのは個人の範囲外だ」という考え方もあるだろう。私もこのあたりがバランスがとれていると思う。でも、そのアンテナが個人で使うにはもったいないくらいの出来だったら? 読みやすく厳選されたアンテナは、単なる「無断転載」ではなく、立派な「二次加工」だと思う。鎌田さんが公開している「JavaScriptで人工衛星の位置を表示する」と技術的・労力的には差はあれど、本質的には同じことではないか。こういう考え方はまだ少数派だと思うが、「Web2.0」が浸透してくれば当たり前になってくるだろう。
驚いた、というか、切なかったのが、あの鎌田さんがこんなものをソースに混入していたことだ。

<p style="display:none">(アン テナ と称し て最新の記事 を短いタイ ムラグで全文引用することを禁 止しま す)</p>

途中のスペースはアンテナ避けのためだと思われるが、むなしすぎる。あの鎌田さんが大昔の「無断リンク禁止!」とか言ってた人たちになってしまったように感じてしまうのだ。

参考


当たり外れが少なく是非モノのブログだと,RSSリーダー(Bloglinesを使用)で全文を読むようにしている。作業効率が高いからだ。そのため,元のブログにアクセスすることはほとんどなくなる。でも,信号対雑音比が高くないRSSフィードでは,最初から全文を見たくない。読みたい記事を探すために,見出しと要約(時には見出しだけ)で素早く判断したい。

全文配信しちゃうと、サイトに来てくれる人が少なくなるな、と思ったんです。が、もともと人少ないし、僕自身は Bloglines を利用しているのですが、つよく魅かれた記事は、サイト上で読んでいるんですね。
つまり、どういう形で配信しようが、サイトに人が来ないのはデータの形式ではなく、記事がおもしろくないからだ、という当たり前のことにようやく気付いたわけです。