新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

ヒューマンエラー収集『インシデントニュース』


国内外のヒューマンエラーに関するニュース記事を収集しているBlogです。
医療、航空、電力、食品、鉄道などの人為的ミスに関するニュースをクリッピングしているサイト。「他山の石」をまとめてくれるサイトの存在はありがたい。
ところが、その運営に障壁となっているものがあり、困っているようだ。「著作権」である。

Blogを情報集積の道具として使おうと思ってから、このニュースの保存と検索を全てBlogでできないか考えました。しかし、大抵の新聞社のWEBでは、非常に短い時間で記事自体が消去されてしまいます。
これではリンクを張って新聞記事のスクラップの代わりにすることはできません。仕方ないのでハードディスクにmhtファイルを保存することは続け、Blogにはその記事のタイトルと日付、記事の一部分を載せて検索ツールとしています。全文を載せてしまっては著作権の侵害になってしまいます。
記事自体が同じURLで永久に保存されれば、非常に強力なデータベースになると思うのですが、こういったことは今は有料サービスとしてしか提供されていません。認証が必要なサービスでは、Blogでリンクを張ってみんなで情報を共有することはできません。これでは同じ記事の内容から議論するのは難しいです。
著作権法によると「著作物」の定義とは

思想又は感情を創作的に表現したものであつて、文芸、学術、美術又は音楽の範囲に属するものをいう。
とあり、さらに、

事実の伝達にすぎない雑報及び時事の報道は、前項第一号に掲げる著作物に該当しない。
とある。
よって事件・事故の報道は「単なる事実の伝達」であり、「著作物」ではない。日本新聞協会は著作物の定義を拡大解釈しているが、これは権利の濫用と言えよう。「記者によって表現に差が出るような記事は、著作物の条件に当てはまると言えます。」など、共同通信が配信した記事をそのまま垂れ流しているような連中が何を言わんや笑止千万である。
該当サイトが目的とするのは、ヒューマンエラーの再発防止であることは自明であり、それを著作権を盾に妨害するなど、仮にも「社会の木鐸」を自認する者がやることではない。このように有効活用されることは、元記事にを書いた記者もにとっても喜ばしいことのはずだ。運営者は胸を張ってスクラップして欲しい。