新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

タウンミーティングin鹿児島

災害に強い地域づくり タウンミーティング イン 鹿児島
内閣主催のタウンミーティング鹿児島市民文化ホールであった。もろに私の仕事の範疇で、北側国土交通大臣もやってきたのだが、弱小気象台にはお声もかからず、個人の立場で一般参加してきた。
開始時間ギリギリに到着するともう満員で、ギリギリ入場することができた。400人くらいの入りだったらしい。ただ、若い人はほとんどいなかった。
進行は、3人のパネラーがそれぞれ用意したプレゼンを計1時間ほど行い、その後市民からの質問を受け付け、パネラーが答えるという形式。「ミーティング」と名乗っているだけあって、1時間近くも質疑応答の時間が確保されているのに感心した。
パネラーのプレゼンは、毎日仕事でつきあっている内容だったので、特に感想はない。質問も前半の6人くらいは、市長だの町長だのが「道路を整備してくれ」とかの「陳情」で、全く内容がなかった。まぁ、弱小地方都市ってのはどこもそうなのだろうけど。全部前もって用意された質疑応答なのかな? と思ったら、ちょっと頭の弱そうなおっちゃんとかが「鹿児島県のシンボルマークは「海と風」だが、それが災害を呼び寄せている!」とか言い出したり、「この狭い国に戦車はそんなにいらない。何台か売っ払って防災予算にしよう!」(どこに売るんだよw)とか言う兄ちゃんがいたり、仕込み100%ってわけではなさそうだった。
普通こういう質疑応答ってのは、どんどん白熱してあっという間に時間オーバーしてしまうものだが、なぜかほとんど質問が出ない。雨が降る中わざわざ足を運び、大臣に直接質問できるという滅多に(ほとんどの人にとっては死ぬまで)ない機会が与えられているのに。これが南九州特有の「奥ゆかしさ」というか、「やる気のなさ」なのだろう。
一般参加とはいえ、一応国交省管轄の気象庁所属の私が発言するのはためらわれたが、手が挙がらないのならばと、時間をもらう事にした。

鹿児島地方気象台で働いているものです。今日はこんなに多くの方が集まり、鹿児島は防災意識の高い所なのだなと感じました。
ところで5月に鹿児島県の警報基準が変更されたのですが、皆さんご存じですか?「知っている」という方手を挙げてみてください。
(司会:「これまでに無いパターンですね、質問者が会場に質問されるとは。」)
(ワシ:「挙手をさせたりする事で「参加している」という雰囲気を作るのはイベント進行では定石だろう。アンタの仕事だよ。)
逆に「知らなかった」という方、挙手願います。なるほど。知っているが1/3、知らなかったのが2/3位ですね。最初に申し上げましたが、ここにいらっしゃる方は普通の人よりも防災意識が高いと思います。でも現実はこうです。我々ももっとPRに努力せねばならないですが、限界があります。TVCMなどを集中的に流すなどすれば効果があると思いますが、残念ながらお金がありません。今日はマスコミの皆さんもたくさんお見えになっていますが、こうやって大臣がやってきたり、あるいは災害が起こった時には取材・報道して頂けるのですが、平時の基礎的な情報はほとんど扱ってもらえません。できましたら警報が発表された時には、その基準が変わったことをしばらくの間合わせて周知して頂ければと思います。気象台もよりきめ細かな情報が出せるよう、関係機関と協力し努力しているところです。よろしくお願いします。

北側大臣は想定外の気象台職員の発言に驚いているようだったが、よく勉強されていているようで、気象庁が今やっていることとかを付け加えてPRしてくれた。小松九大工学研究院教授は「自分たちも一般市民にどうやって伝えるか苦心している」とのこと。重川富士常葉大学環境防災学部教授は、「行政の方は一生懸命やっているが、やはり素人。「伝える」のはマスコミの力なくしてできない。毎日でも周知してもらえるよう努力を」との事だった。
とまぁ、私の発言も実のある内容とは言えないが、北側大臣はJRの事故でしか見たことがなかったので、そうでない時の顔を見ることができて良かった。加藤紘一さんと話した時もそうだったけど、やっぱり政治家の人はよく勉強している。国交省みたいなデカい組織の中で、気象庁なんてちっぽけなモンだけど、よく把握しているなと感じた。
タウンミーティングも4年が過ぎマンネリ化し、若年層の参加が少ないようだ。
関心薄れる「タウンミーティング」改革に着手
もっと大胆に「おっさんお断り」とか、ライブハウスで夜開催とかすればいいのに。こん時はメッチャ盛り上がったよ。

追記 ちょ、ワシ映っとるしwww

http://www.mbc.co.jp/newsfile/news-v/00061966_20050709.shtml
なんか挙動不審だなww