新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

富士山測候所の管理人さん募集中


 “空き家”の状態が続く富士山測候所=富士山頂で昨年10月1日、手塚耕一郎写す
 昨秋無人化した富士山測候所の大部分が“空き家”の状態になっている。気象庁は「環境研究などの貴重な拠点になる」と建物の管理を任せられる団体などを探しているが、富士山頂だけに年間1億円以上にもなる管理費がネックとなり、名乗り挙げられない状況だ。利用者が見つからなければ解体に追い込まれる可能性もあり、研究者から「費用の補助があればぜひ使いたい」と存続を訴える声が上がっている。【篠原成行】
 同測候所は1932年から本格運用され、気象や火山の観測を続けてきた。気象衛星による自動観測技術の導入を受け、99年にレーダー観測を停止。「無人でも気温や風のデータ収集はでき、職員常駐は無駄」という意見が徐々に強まり、昨年10月には4人いた職員を引き上げた。
 その結果、4棟約673平方メートルの施設のうち、自動火山観測機などの設置部分を除いた3棟(計約573平方メートル)が空きスペースになった。解体作業には億単位の費用がかかって予算確保が難しく、同庁は03年11月から、環境省などと検討委員会を作って主に研究機関を対象に管理者となる団体などを探してきたが、申し出るところはない。
 気象庁などの検討委員会設置をきっかけに、同測候所で大気の観測をした経験がある土器屋由紀子・江戸川大教授(環境科学)らは、存続を訴えて研究者グループ「富士山高所科学研究会」を立ち上げた。高所医学、地球化学、気象学などの研究者37人から成り、賛同者はさらに増えているという。土器屋教授は「富士山は地面から受ける影響が少なく、周辺の大気を調べることで地球規模の大気汚染や温暖化の仕組みが分かる可能性がある。調査拠点を構えたいが、管理費用に公的な援助がないと無理だ」と訴える。
 同庁は、適切な管理をすれば使用料などは求めない意向で「複数の団体で共同管理する形でもいいから、早く引き受け手が現れてほしい」と話している。
気象庁自ら「無駄」とか言って廃止しちゃったものを「貴重」とか言ってもなぁ。ほんとに貴重ならあ廃止しないだろ。矛盾してるよ。ともあれ、貴重なのは確かで、放っておくのはもったいない。年1億円くらいだったら文部科学省とかが補助金とかで何とかできないのだろうか。地震雲研究家の方々もどうですか? 富士山頂なら地震雲の発生高度に近いはずだし。