新しいTERRAZINE

The new TERRAZINE

厚生労働省 平成16年雇用管理調査「フリーターについて」


フリーターを短期間のアルバイト・パートを続ける15―34歳の若年者と定義。採用する場合の評価を聞いたところ、30%が「マイナスに評価する」と答えた。「プラスに評価する」のは4%にとどまり、62%は「ほとんど影響しない」と回答した。マイナス評価の理由は「根気がなくいつ辞めるか分からない」(71%)がトップ。以下、「責任感がない」(51%)、「年齢相応の知識・技能がない」(38%)などが続いた。採用する場合の年齢上限は「35歳未満であれば制限無し」(34%)が最も多かったが、昨年1年間に実際にフリーターを正社員として採用した企業は12%にとどまった。
この日経記事だけを読むと、フリーターはお先真っ暗といった印象だ。だが「60%は影響なし」と言っているわけだ。
フリーターを採用する際、人事担当者が聞くべきなのは、それまでやってきた職種や仕事ではない。定職に就かないというリスクを冒してまでやったこと、得たものをこそ聞くべきだろう。
例えば、サッカーが死ぬほど好きだが、4年に1度は長期の休みが必要なため、正社員にならなかった。W杯では、チケット取りや並び待ちをしなくていい記者とは違う、サポーターから見た感覚を伝えるを執筆した。
例えば、イカしたブラウザを日本語で便利に使うために、支援サイトを運営したり、ソフトを開発したり。
そんな「フリーター」を評価する企業もわずか4%だがあるのである。
フリーターをプラス評価する理由
フリーターには2種類いる。目的もなく漫然とフリーターをしている者。そして何かの目的のためにあえてフリーターをしている者だ。これを見極めず、ただ「フリーターだから」という理由で採用しないのであれば、その人事担当者は無能だ。人事というのは、まさに「適材適所」。あえてフリーターという厳しい道を選んだ者を、どのように活用するか。有能な担当者なら、ワクワクしながら考えるに違いないのだから。
平成16年雇用管理調査結果の概況(厚生労働省)